HP式レールボンドは、はんだ付け工法です。はんだ付けの要素は色々と挙げられますが、要素によっては本工法特有の要領もあります。
はんだ付けの要素としては、①母材温度をはんだの溶融点温度以上に上げること、②適切なはんだ材とフラックスを選択すること、③端子が平面であるため溶着面をある程度平滑に仕上げること、等が挙げられます。
- ここでの母材はレール及びボンド端子を指します。HP式では端子を加熱しはんだを経由して熱をレールに伝えますので、レールの温度上昇が一番遅くなります
- 加熱中にはんだが溶けて端子周縁に滲み出しますが、滲み出した時点ではレール温度は未だ上昇していません(200℃未満)ので、継続して加熱することが必要です。(ここが最大のポイントです。)
- このため、基準加熱時間を設定させて頂いています。この場合、バーナー加熱のための熱源(アセチレンガス)、バーナー火口等を指定させて頂いています。
- はんだ材は、工法を考慮し福岡県工業技術センター機械電子研究所様のご支援で開発した、Sn-Ag-Zn の三元共晶合金を使用します。フラックスもこの金属とマッチしたものを選択しております。
- レール面は錆びていますので、ボンド端子取付位置をグラインダー等で研磨することになりますが、平面で溶着するため、ある程度の平滑度を確保することが必要になります。このため、平滑度を確認するためのゲージを準備しております。
- 適切な加熱であれば、はんだはフラックスの効果で隙間に浸透していきますので、ある程度の平滑度があれば問題ありません。
- レール研磨は、削り込むと平面を作るのが難しくなります。錆を取る意識で研磨してください。
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